東京時代 新宿編�U

俺は昔フィリピンと呼ばれていた、何でそう呼ばれていたかと言うと、新宿ブラックシープで月に一度演奏しにくる、フィリピンバンドのドラムスに面が良く似てたらしい、ただそれだけだ、名付けた奴は片岡っていうだちで、その頃じゃまだ珍しいテクノ系の髪型をして何時もバファリンを８錠くらい飲んでラリッテル変な奴だ。とある日に片岡に誘われて俺は、新宿３丁目のツバキハウスに行った、そこは俺が今まで通ってたディスコとは別世界だった。ソウル・ファンクなんて全くかからねえ、それどころか一般的なディスコソングもほとんどかからねえ、かかる曲と言えばセックスピストルズやデュランデュランなどのハードロックやパンクばかりだ。その上来てる奴らが変だファッション関係の人間・芸能人・文化服装学園の生徒・ゲイ・おかま・へんな外人、ほとんどの客はそのどれかに属すわけよ！だからファッションも飛び抜けて不思議なカッコしてやがる奴らばかりだ。ファッションだけならいいんだが、それだけじゃねえ！だいたいこの俺をナンパしてくるのが男ばっかだ！一度すげー俺好みの女に誘われてこっちの席来ませんか？なんて言われたら当然いくだろ、そうしたらシミだらけ顔した超デブの白人男が席でまっていて、僕と付き合ってくれなんて告白されたよ、たまんねえだろ！そりゃちょっとはいい思いもしたよ来てるおねーちゃんみんな軽いし貞操観念薄いからそれなりに・・・ただ踊りはみんなひどかったなあー踊ってるって言うよりただ跳ねてるだけって感じで、一度ダンスショーがあったんだけど内容がひどかったオープニングがこうだ！ステージで男女が座り込みいきなり注射器をだして、なにやら危なげな薬を腕打ってから（中身は定かで無いが想像はつく）そのあとはただけいれんしながら絡み合ってストリップをはじめただけだ、俺にはどう見てダンスショーには見えなかった。俺はどうもこの刺激が気に入ったらしい、それからどういうわけか？毎週金曜日のツバキハウス（金ツバ）に行くようになっちまった、ここでもわけわからねえ知り合いがいっぱい出来たなあーけっこう今じゃファッション業界で名前売れてる奴もいるよ、あの頃がＤＣブランドの走りだったからなあ・・・そう金ツバにも行きなれた頃の話だ角刈りの怪しい奴から声を掛けられたんだ、内心俺はまたかよ・・・今度は薔薇族か？なんて思いながら話を聞いた、君のダンスすごいねえ！うちの事務所来てみない名刺を貰うとなんと某超有名プロダクションじゃねえか（当然誰だって知ってるとこだよ）俺は笑みを隠せない状態でじゃ明日でも行きますと即答した。まあそれから色々あるんだが・・・・とりあえずプロダンサーになるきっかけになったことだけは確かだ！

次回は、そのプロダクションやダンサー時代の話をぶちまけるぜ！